この記事では、在宅と出社のハイブリッド型勤務の課題と解決策を紹介しています。
- ハイブリッド型勤務って何?
- 課題はある?解決策はある?
- 結局、ハイブリッド型勤務って良いの?悪いの?
そんな疑問に答えます。
記事を書く前提として、私の勤務形態とスタンスを記載します。
私の職場の勤務形態はハイブリッド型です。
出社している人の割合は、少ない時で2割くらい〜多い時で8割くらいです。
私のスタンスは、できれば一日中在宅勤務をしていたい派です。
在宅勤務はメリット・デメリットがありますが、メリットが多いと感じているため、在宅勤務を選択しています。
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【継続3年目】社員目線:在宅勤務のメリット・デメリット
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在宅と出社を組み合わせた、ハイブリッド型勤務とは?
最初に、ハイブリッド型勤務とは何かについて説明します。
ハイブリッド型勤務とは、在宅勤務と出社勤務を組み合わせた勤務形態を言います。
例えば、同じ職場で働くA,B,C,Dさんがいるとします。
AさんとBさんは在宅勤務していて、CさんとDさんは出社勤務をしている、というように、異なる勤務形態が共存している状態をハイブリッド型勤務と呼びます。
ハイブリッド型勤務あるあるから、課題と解決策を紹介
私の職場がハイブリッド勤務になってから経験した、「あるある」体験を記載します。
その「あるある」体験から、課題と解決策を考察します。
あるある1:なんとなく出社しないとならない気がしがち
まずは「なんとなく出社しないとならない気がしがち」です。
なんとなく出社した方が良いと思う事例を紹介します。
そんな中で出社する一番の理由は、なんとなく出社した方が良さそうだから、です。
なんとなく出社した方が良いと思う事例を紹介します。
なんとなく出社した方がいいと思う時
- 部長(など、自分の目上の方)へ説明する会議がある
- 自分が会議の主催者で、誰かが会議室の設営をする必要がある
- 社外との会議で、すぐ近くに助けてくれる人がいるとありがたい
そうです。会議です。
リモートワークが進んできているこのご時世でも、ハイブリッド型勤務の職場での会議は対面がベースです。
なぜ対面がベースになるかと言うと、出社している人がいるからであり、出社している人は偉い人だからです。
偉い人が出社していると、周りも出社します。
- 自分の説明は、対面で説明しないと気持ちが伝わらない(気がする)
- 偉い人が、出社している部下がいなかったら自分で会議室を設営してしまう(気がする)
- 外部に対して説明する人が、困った時にすぐに助けてあげたい(助けて欲しい)
会議はリモートでできるようにしたいですよね。
私は、偉い人が出社してしまうことが課題だと考えています。
偉い人に在宅勤務をしていただくためには、もっと偉い人からの「在宅勤務せよ」の号令が必要です。
在宅勤務を選択できるにもかかわらず選択しない偉い人は、在宅勤務をする理由がない、もしくは、在宅勤務ができない理由がある、のどちらかです。
在宅勤務ができない理由をつぶすのは簡単ではないですが、在宅勤務をする理由を与えるのは簡単です。やれと言えば良いだけなのですから。
あるある2:おっちゃん達が出社しがち
次に「おっちゃんたちが出社しがち」です。
「どうして出社するのですか?」と雑談ついでにヒアリングした時の回答で多かったものを紹介します。
どうして出社するの?
- 自宅だと回線が重くて作業がはかどらないから
- 出社していた方が周囲との意識合わせが簡単にできるから
- 今日は自分が出社する順番だから
圧倒的に多かったのは会議が理由での出社ですが、出社理由から会議を除くとこんな感じでした。
どの理由も、本当に出社しないとならないのか?と疑問に思います。
私が考えた結論はこうです。おっちゃん方は会社が好きなのです。
「どうして出社するのですか?」と聞いた時に上述の理由だった方は、出社が必須という雰囲気ではなく、出社した方がやりやすいんだよなあという雰囲気でご回答されていました。
例えば「今日は自分が出社する順番だから」と回答された方々は、出社しなければならない理由ができ、少し嬉しそうにお話しされていたように感じました。
ここから、会社に出社して働くことがが好きすぎる、あるいは、会社の自分の席が居場所になっていることが課題だと考えました。
会社に出社することが好きだとしても、いつまでもその好きな働き方ができるとも限りません。
在宅勤務を推し進めている会社がいつまでも今のオフィス環境を維持するとも限らないからです。
例えば、オフィスビルを縮小・解約することもあるでしょうし、フリーアドレス制の導入で自席というものがなくなるかもしれません。
自分の席がなくなれば、大好きな会社に出社しての勤務ができなくなります。
出社をベースにした働き方にしがみついていると職場環境の変化に対応できないことをご理解いただき、在宅勤務をベースに働けるように少しずつ対応していただくのが良いと考えます。
あるある3:出社しているメンバー中心にコトが進みがち
続いて、「出社しているメンバー中心にコトが進みがち」です。
具体的な事例を紹介します。
出社しているメンバーでコトが進みがち
- Web会議で会社の会議室のマイクが入っていないのに、会議室のメンバーだけで会議が始まっている
- チャットツールのやりとりが途切れたと思って確認したら、出社しているメンバーで話がまとまっている
- その場の意識合わせでの決定事項が背景がわからないまま指示だけ飛んでくるので、周囲に背景を聞いて回る
あるある1:なんとなく出社しないとならない気がしがちで紹介しましたが、偉い人は出社しがちなのでその周囲も出社しがちです。
出社メンバーに意思決定者がいることが多いため、出社しているメンバー中心にコトが進みがちになります。
出社している人と在宅勤務の人とで情報量が違うことが課題です。
この課題の発生要因は、出社時の言語コミュニケーションが文字として可視化されていないことから発生します。
出社している時に口頭で決まったことは、なるべく文字にして周囲のメンバーに共有するようにしましょう。
あるある4:あれ?○○さん今日在宅なの?が起こりがち
4つ目は、「あれ?○○さん今日在宅なの?が起こりがち」です。
対面でこんなことしたかったのに、という具体的な事例を紹介します。
あれ?○○さん在宅なの?
- 出社するって聞いていたから、会議室を準備するために出社したのに…
- 出社する日の予定に合わせるように、他の会議を日程変更して調整したのに…
- 電話とかメールじゃ捕まえられないから、対面で話したかったのに…
相手の予定の確認不足もあれば、自分の予定の伝達不足もありますよね。
お互いが在宅勤務ができる環境であれば、「この日は出社して対面で打ち合わせをしましょう」など、事前に意識合わせをすることが重要です。
特に、対面で何かをするには、対面でないとならない理由への納得感について相互に確認しましょう。
納得感がないと、「それ、リモートでできるじゃん」となってしまい、対面でやるつもりだったのにというすれ違いが生じてしまいます。
あるある5:出社している人に雑務を押し付けがち
最後に、「出社している人に雑務を押し付けがち」です。
ここでは、在宅勤務中心の働き方をしている私が、出社している方へお願いしてしまっている雑務(こまごました事務作業)を記載します。
出社しないとできない雑務
- 電話番|1日数回かかってくるくらい
- 書類への押印|1日数件くらい
- 新聞・荷物の受け取り、などなど…
業務のリモート化を検討しようと思えばできるものの、他の業務に比べて優先順位が低い、件数が少ない雑務はまだまだ残っており、誰かが出社して対応することが必要です。
「出社する誰か」が出社を望む人であればWin-Winですが、出社を望まず在宅勤務をしたい人であればそうはいきません。
出社を望む人のために、出社が必要な業務を一部だけ残しておくという考え方もあります。
全員が出社を望まず在宅勤務をしたい場合は、リモート化について本気で検討してみるのはいかがでしょうか。
私の会社では、押印の電子化(電子契約)が徐々に利用され始めています。
結論:ハイブリッド勤務は良いのか?悪いのか?
良い!悪い!と言い切ることをご期待されているかもしれませんが、私は、ハイブリッド勤務は良い悪いではなく、ハイブリッド型勤務の職場で働く人がハイブリッド型勤務の特性をよく理解して、出社の人は在宅の人を、在宅の人は出社の人を尊重することが重要だと考えます。
出社の人は、在宅の人への情報共有を漏れなく実施することで、共通認識の形成ができます。
在宅の人は、出社の人に負担を強いているということを自覚し感謝の気持ちを持つことで、出社の人からの理解を得られます。
まとめ
在宅と出社のハイブリッド型勤務の課題・解決策について紹介しました。
本記事の内容をまとめます。
ポイント
- 出社している人を中心に意思決定がされがちなので、在宅勤務の人に背景を含めて情報共有しましょう
- 出社している人と在宅勤務の人では意識のずれが生じがちなので、コミュニケーションの数を増やしましょう
- 出社している人に雑務をやらせてしまっている可能性があるので、雑務にもリモート化も取り入れましょう